あなたは大丈夫?間違いやすい腹式呼吸の正しい練習方法!
腹式呼吸。一度は耳にしたことのあるこの言葉。学校の授業で習った!という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
歌を歌う時には腹式呼吸!「当たり前だ」という声が聞こえてきそうですが、あなたは自信を持って「自分は正しい腹式呼吸をしている」と言い切ることができますか?
今回は、間違った腹式呼吸の例と、正しい実践方法をご紹介します。
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腹式呼吸ってなに?その定義と効果は?
肺の下部に息が入る事により、横隔膜が下がり内臓を押し下げ、結果としてお腹がふくらむ呼吸方法のことです。
頭では分かっていても、言葉に出して説明することが出来ない方も意外と多いのではないでしょうか?
当然のことですが、息を吸う時にお腹がふくらみ、吐く時にお腹がへこみます。
正しい腹式呼吸は、たくさんの空気を吸い込むことができ、リラックスしながら安定した発声を可能とし、声に響きと厚みを持たせることができます。
間違った腹式呼吸例
・とにかくお腹に力が入っていればよい
「腹式呼吸はお腹で支える」という表現などから、このように考える方もいらっしゃるかもしれませんが、実際は×。
力の入り過ぎは何事にも悪影響です。リラックスできているか、常に考え・感じるようにしましょう。
・大きな声が出せればよい
これも、息をたくさん吸い込んでいれば大きい声が出せるという考え方ですが、△です。
完全に間違いとは言えませんが、声量に関しては「声帯」と呼ばれる発声するための器官によりコントロールされています。
大きい声を出すには、腹式呼吸よりも、声帯のコントロールを身に着けることを優先に考えるべきです。
声帯のコントロール方法に関しては、別の記事でご紹介します。
正しい実践方法
その①
どんなことにも共通していますが、まずは姿勢を整えます。何はともあれ形から入りましょう。
背筋をしっかり伸ばし、肩は力を抜いてリラックスします。
その②
腹式呼吸という名前の通り、お腹の空気を「呼ぶ(吐く)→吸う」という順番が非常に重要です。
お腹(肺)いっぱいに空気を吸い込むためには、今入っている空気を一度吐きだし、腹式呼吸をする準備を整える必要があります。
発声するために吸わなきゃ!となりがちですが、吐きだすことを忘れないようにしましょう。
その③
その②では空気を吐きだす事が先だと説明しました。
では、その吐きだし方と吸い方を説明します。
1.手を温めるように吐きだす
ちょうど今のような、寒い時期に手をすり合わせ、「はぁ~っ」と息を吐く、あのイメージです。
風船を膨らませるときに「ふ~っ」と息を吐くときとの違いが分かれば正解です。
2・大好きなにおいを胸(腹)いっぱい吸い込む
香水でも柔軟剤でも食べ物でも結構ですが、大好きなにおいをまずは鼻から吸い込んでみましょう。
実際に好きなにおいを準備してもらうのもとても有効な手段です。
鼻で息を吸った時のお腹のふくらみの感覚をつかんだら、今度は口から吸い、鼻で吸った時のお腹のふくらみ方を再現できるようにしましょう。
無意識にできるようになれば正しい吸い込みが身についた証拠です。
さて、正しい腹式呼吸の実践方法がご理解いただけましたでしょうか?
最後に、よくある、よく聞く間違った腹式呼吸に関するトレーニングについてお話したいと思います。
それは、「声はお腹で支えるのだから、腹筋運動をしなければいけない!」という考え方です。
先に記述した通り、腹式呼吸は肺に空気が入り、内臓を押し下げ、結果としてお腹がふくらむ呼吸法です。
一体どこに腹筋が登場するのでしょうか?思い込みとは恐ろしいものですね。
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